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カナダ沿岸に繰り返し現れる「キャディ」——目撃証言が語る海の長頸獣

北太平洋の冷たい海に、細長い首と巨大な胴体を持つ生物が潜むという。「キャディ」と呼ばれるUMAの目撃談は、なぜ100年近く途絶えないのか。

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漁師たちが見たもの

カナダ・ブリティッシュコロンビア州の沿岸部は、霧が深く、海面が鉛色に沈む日が多い。この海域で20世紀初頭から繰り返し報告されてきたのが、「キャディモサウルス」——通称「キャディ」と呼ばれる未確認生物の目撃談だ。

証言を集めると、おおよその像が浮かびあがる。全長は数メートルから十数メートルに及び、細長い首、馬あるいはラクダに似た頭部、蛇のようにうねる長い胴体。水面を波状に進む独特の泳ぎ方が、目撃者の多くによって共通して語られてきた。漁師、船乗り、海岸の住民——職業も年齢もバラバラな人々が、互いに示し合わせることなく似た描写を残している点は、単純な作り話とも言い切れない部分がある。

「証拠」が残らない理由

1937年、ある捕鯨船がマッコウクジラの胃の中から奇妙な生物の死骸を発見したと記録されている。細長い体型と特徴的な頭部から「キャディの幼体ではないか」と当時の研究者が注目したとされるが、標本の保存状態は悪く、その後の詳細な検証は難しくなった。この記録が事実かどうか、現在も明確な結論は出ていない。

海洋生物学者の間では、巨大なオアフィッシュ(リュウグウノツカイ)や、腐敗して形が変わったウバザメの死骸が誤認された可能性を指摘する声もある。深海にはまだ人類が把握していない生物が存在することも確かで、既知種との混同なのか、未知の生物なのか、判断材料はいまだ乏しい。

証言が続く海

キャディの目撃報告は20世紀を通じて断続的に上がり続け、近年もカナダ・アラスカ沿岸での「それらしき」映像や写真がインターネット上に流れることがある。ただし、画質・距離・状況のいずれもが決定的な証拠には届かない。研究者が本格的な調査に乗り出すには、あまりにも情報が断片的すぎる。

目撃者たちが嘘をついているとは言いにくい。しかし科学が「存在する」と認めるには、証拠が足りない。その隙間に、キャディという名の謎はひっそりと居座り続けている。北太平洋の霧の向こうに何が潜んでいるのか——答えは、まだ海の底にある。

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